ジビエ料理が日本でもブームとなっています。
ジビエは美味しいという声と、まずいという声が混在していますね。
単に好みの問題でしょうか。
それとも料理の仕方で差がでるのでしょうか。
野生の動物による農産物の被害や家屋への浸入が増えている昨今。
害獣駆除の必要性とか、動物愛護法があるじゃないか・・とか。
ここでは難しいことは一旦横に置くことにします。
単純に「ジビエは美味しいのか?」ということで書いています。
ジビエは美味しい?
ジビエとは、野生の鳥獣肉のことを指すフランス語です。
古くからヨーロッパの貴族の伝統料理として発展してきました。
庶民の口にはめったに入らない、高級食材です。
広い野山を駆け巡ってる(飛び回ってる)野生動物ですから、
養殖された食肉とは生命力が違うということなのでしょうか。
私には、野生肉には「匂いがきつくてお肉も硬い」
どちらかというと、ゲテモノ食いのマイナスイメージがありました。
実際に食べた人から同様の声を聞いたこともあり
そこから、ジビエはまずいと思い込んでたふしがあります。
でも考えてみたら、ジビエ料理はヨーロッパの伝統料理です。
日本でも昔からイノシシはぼたん鍋にしたり、雉や鴨を焼き鳥にしたり鍋にして食べる習慣がありますよね。
ジビエはまずいと言っている人は、
「お肉を貰って食べてみたけど、臭くて食べられなかった。」
「硬くてまずかった。」
では、ないでしょうか?
調べてみたところ、狩猟(捕獲)方法によって、お肉の味が変化するようです。
どういう状態で捕獲され、解体されたか。
これは、一般の食肉も同じですね。
適正に捕獲され、処理されたジビエのお肉は、臭みもなく柔らかいと。
ここ数年の間に、何回かイノシシの肉を頂きました。
教えてもらった調理法で食べましたが、確かに臭くもまずくもないです。
野生肉だけに肉質が締まった感じですが、黙っていたらイノシシの肉とは気づかないです。
「ジビエだからまずい」こともなく「ジビエは美味しい」とひとくくりにして言うのもなんだか違います。
ジビエと言っても、種類があります。
狩猟の対象となっている野生鳥獣は全てジビエとして定義されています。
クマ、イノシシ、シカ、ハクビシン、ヌートリア、野ウサギ、野鳥・・等々
どこで獲れたものか(産地)によっても味は変わります。
この点をふまえて言うと・・美味しいです。
肉好きの人には、おススメします。
ちなみに私が食べたことがあるジビエは、イノシシ、鴨、野ウサギとシカです。
ジビエはどこで食べられるの?
フランス料理店やイタリア料理店ではコースの中でジビエの肉を選ぶことができます。
和食のジビエ専門店も増えてきました。
山間の温泉旅館で提供しているところもあります。
ジビエ料理を町おこしの目玉にしている自治体もありますね。
日本では、11月15日~2月15日まで狩猟が解禁となります。
秋から冬にかけて、ジビエ料理のシーズン到来です。
結構身近な場所で食べられたりするので、お店は検索してみてください。
この狩猟時期に獲れた最もおいしく栄養価の高いジビエは、冷凍されて販売されています。
山間の道の駅やJAの販売所、都会のデパートの食肉売り場でも見かけたことがあります。
それ位ジビエは、身近な食肉になっているのですね。
自宅でできる猪肉料理レシピ
我が家ではイノシシの肉しか料理したことはないのですが・・。
次のようにしていただきました。
参考までにレシピを載せておきます。
イノシシのブロック肉でチャーシュー
イノシシの肉が塊で手に入ったら、ぜひ作ってみてください。
スープまで美味しくいただけます。
・フライパンでお肉の表面をかるく焼く
・鍋にお肉とネギ、ニンニク、生姜、玉ネギを適量入れる
材料が浸る位の水と調味料(酒、醤油、砂糖orみりん)適量入れる
・1時間~2時間煮込む
・鍋を火からおろし、そのまま冷ます。
・冷めたらお肉を取り出して、好みの厚さに切る。
チャーシューと出汁たっぷりのスープの出来上がりです。
このスープはラーメンにぴったりです。
・スープは濾紙などで濾すとクリアスープに。
・スープを塩や醤油で好みの味に調える。
ラーメン(麺)を茹でて湯切りし、熱くしたスープをかけます。
トッピングはチャーシューと後はお好みでどうぞ。
普段ラーメンを食べない祖父が、このイノシシラーメンだけは進んで食べます。
もちろんチャーシューも大のお気に入りです。
イノシシのバラ肉で生姜焼き
野菜と炒めて、焼き肉のたれで味付けしても美味しくなります。
基本、豚肉と同じ料理法でオッケーです。
まとめ
知り合いの猟師さんによると、獣の中ではアナグマの肉がダントツで美味しいとのこと。
ただし、害獣指定がない地域での狩猟はできないので、手に入りにくい肉のひとつなのです。
(自治体によって指定の有無が異なります。)
「ジビエが美味しい」というには、そのものの肉の性質を知ったうえで美味しさを引き出す肉処理と調理法にあるのではないでしょうか。
昔からの食べ方は、和食洋食関係なく先人の知恵が詰まっていると感じます。
自然の恵みに敬意を払って、美味しく戴きたいものですね。