食中毒の多い季節と原因菌は?予防と対策の基本はこちら


暑くなってくると気にかかるのが食中毒です。

夕食に作ったカレーを翌日のお昼に食べようと思って、お鍋のふたを開けたら・・

「あっ、しまったー!」なんて経験、多くの主婦が経験していることでしょう。

ここでは、食中毒を起こす原因のひとつ細菌に対しての対策を書いています。

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食中毒の多い季節は?

気温と湿度の上がってくる梅雨ごろから夏にかけて、細菌による食中毒が増えてきます。

一年のうち、食中毒患者が最も多いのが、6月から8月です。

細菌の多くは15℃~40℃で活動が活発化し、最も増殖に適した温度が35℃なのです。
また湿度を好むため、梅雨時から急激に繁殖しやすくなります。

「料理を多めに作って、お鍋にそのまま残しておく。」
真夏のお味噌汁は、朝の残りが夕方には白く膜が貼って腐敗臭がします。

煮ものやシチュー・カレーなど、ついつい作り置きしたくなりますが、室温で保存は避けた方が良いです。

「クーラーを入れてるから、大丈夫」が、落とし穴だったなんて経験ありませんか?

そして、クーラーを入れる前の季節、梅雨入り前の5月も油断しやすいです。
急激に気温が上がる日がありますので、要注意です。

同じく、9月10月もまだまだ油断大敵です。
残暑で気温が高く、台風で湿気も多くなります。

食中毒の原因菌は?

食中毒を引き起こす原因となる細菌には、大きく分けて2つのタイプがあります。
代表的な細菌は以下のとおりです。

【細菌性感染型】
細菌に汚染された食品を食べることで、細菌が体内で増えて食中毒を起こします。

*サルモネラ菌
*腸炎ビブリオ菌
*病原性大腸菌(O157、O111など)
*カンピロバクター菌
*ウェルシュ菌
*赤痢菌
*コレラ菌 など

手洗い、消毒、加熱などにより、食品に細菌を付着させないようにすることが重要。

【細菌性毒素型】
細菌が食品中で増殖して毒素が作られ、その毒素を食品とともに体内に入れることで食中毒を起こします。

*黄色ブドウ球菌
*ボツリヌス菌 など

加熱殺菌や低温保存などで、繁殖を防ぐことが重要。

細菌は人の目では見ることができません。
また、食中毒を起こす菌は繁殖してもにおいはありません
(腐ったニオイは腐敗菌によります。)

感覚に頼るのではなく、キチンと対策をしておくことが食中毒を未然に防ぐことになります。

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食中毒の予防と対策

細菌性食中毒は年間2000件ほど発生していて、そのうち約20%は家庭内で起きています。

食中毒予防の3原則と6つのポイントを確認しておきましょう。

食中毒予防 3原則

【原因菌をつけない
・食品、手指、調理道具をよく洗う
・食品ごとに分けて保存

【原因菌を増やさない
・食品は低温で保存
・購入後、早めに食べる
・調理後、すぐに食べる
・保存は短時間で冷まして冷蔵(冷凍)する

【原因菌をやっつける
・加熱する(食材の中心部が75℃で1分間以上)
・調理道具の熱湯消毒
・薬剤で殺菌・消毒

食中毒予防の6つのポイント

上記3原則をもとに、6つのシーン毎のポイントがあります。

1.食品購入時

・新鮮なものを選ぶ
・生鮮食品は買い物の最後にする
・肉や魚の汁がつかないようビニール袋に入れる
・消費期限や賞味期限を確認
・まっすぐ家に持ち帰る

2.家庭での保存

・生ものはすぐに冷蔵庫、冷凍庫に入れる
・冷蔵庫内で汁がつかないようビニール袋や容器を使用
・冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は̠−5℃以下に保つ
・冷蔵庫内は物を詰めすぎない

3.調理下準備

・調理前に石鹸で手指を洗う
・野菜など流水できれいに洗う
・肉(魚・卵)を扱う前後は石鹸で手指を洗う
・調理器具の熱湯消毒(使用前後)
・野菜と肉(魚)で包丁まな板を使い分ける
・自然解凍は避ける

4.調理

・食品の中心部が75℃以上になるように、また1分以上加熱する

5.食事

・手指を石鹸で洗う
・清潔な食器を使う
・料理は作ってから時間をおかないで早めに食べる

6.残った食品

・室温に放置しない
・清潔なお皿や容器で保存
・時間がたったものは処分する
・温めなおしも充分に加熱する

まとめ

細菌による食中毒について書いてきましたが、室内だけで考えると、エアコンの使用で季節感がなくなりつつあります。

つまり、一年中菌が繁殖しやすい環境になっているとも言えます。

「夏だから気をつけよう」
「冬だから大丈夫」ではない、ということです。

季節にかかわらず、普段から食中毒予防と対策はしておきましょう。

習慣づけることで、食中毒の危険から身を守ることができます。

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